このブログでは、日本でも有数の観光地、箱根への旅行を控えているあなたのために、箱根の旅が120%楽しめるポイントをお伝えします。
箱根へは、東京新宿から小田急ロマンスカーで1時間半、乗り換えなしで箱根湯本に着きます。
また、関西からだと新大阪から新幹線を使えば2時間弱で箱根への最寄駅である小田原駅まで行くことができます。
小田原駅からは、箱根登山電車を利用し約15分で箱根湯本に到着します。
箱根というと、何となく関東近郊の温泉地というイメージがありますが、そんなことはありません。
新幹線で行けば、関西からでも気軽に箱根まで足を運ぶことができます。
ですので、関西の人にもぜひ気軽に訪れて欲しいスポットとして、これから紹介したいと思います。
温泉だけではない箱根の魅力
箱根は日本有数の温泉地だということは皆さんご存知ですよね。
しかし、箱根の魅力は温泉だけではありません。
箱根の温泉や自然を楽しむためのツールが素晴らしいと言えます。
箱根は車がなくても公共交通だけで大体の観光地を周ることができます。
たとえば、
- 登山電車
- ケーブルカー
- ロープウェイ
- 海賊船
など、様々な楽しい乗り物に乗りながら、観光スポットを周ることができるのです。
また、洗練された美術館やカフェ、旅館が点在しており、温泉街を歩くだけで楽しくなるスポットがたくさんあります。
箱根は日常生活に疲れた現代人を心身ともに癒してくれる素晴らしい観光地です。
箱根は大自然と温泉が大きな魅力となっています。
しかし、それは逆に自然との戦いの歴史でもあります。
箱根を形成する箱根山は活火山です。
2015年以降、箱根山の火口である大涌谷周辺で数度の小規模な噴火が発生し、付近を巡るロープウェイは運休を余儀なくされました。
また、箱根町では2019年10月の台風19号により、各地で大規模な土砂崩れが発生し、付近を走行する箱根登山鉄道が長期間不通となるなど、地元観光に大打撃となるアクシデントも発生しました。
箱根登山鉄道は約10ヶ月間の復旧に向けた懸命な工事の末、2020年7月にようやく全線復旧することとなり、今までの穏やかな箱根に戻ろうとしています。
今回の復旧工事に伴う費用の一部は箱根町へのふるさと納税資金から拠出されるということでしたので、私も箱根町へ寄付をしました。
いずれにしても、箱根登山鉄道が当初予定よりも早期に復旧することとなり、本当に嬉しく思います。
このように、私たちが箱根を快適に楽しむことができるのは、現場の方々の箱根の自然との格闘の賜物なのです。
このような背景があること知れば、箱根をもっと深く楽しむことができますね。
それでは、これから私が魅力的な箱根の旅路へご案内しましょう。
小田原から箱根への玄関口、箱根湯本へ
小田原駅は新宿から小田急ロマンスカーで箱根に向かう人は通過する駅ですが、関西から新幹線で来た人にとっては重要な乗換駅となります。
この駅で、箱根登山電車に乗り換えることとなります。
登山電車といっても、ここから出ている電車は赤色の通勤電車です。
ここから、箱根湯本駅まで4駅(小田原駅→箱根板橋駅→風祭駅→入生田駅→箱根湯本駅)、約15分で到着します。
箱根湯本駅まで走る列車を紹介
ここでは、箱根湯本駅まで走る小田急の列車をご紹介します。
「ロマンスカー・GSE(70000形)」
薔薇の色を基調とした「ローズバーミリオン」の車体色を採用した「ロマンスカー・GSE(70000形)」は、2018年3月に運転を開始しました。
GSEの「G」は「優雅な」という意味を持つ「Graceful」という言葉から名付けられました。
この列車の最大の魅力は、車内からのダイナミックな眺望です。
ロマンスカーの象徴である展望席は、前面窓に大型の1枚ガラスを使用することで、ダイナミックな眺望を生み出しています。
さらに、車体側面には高さ1mの連続窓を採用することで、どの座席からでも、車窓を通して沿線の風景を楽しむことができます。
「ロマンスカー・MSE(60000形)」
ブルーのフォルムが印象的な「ロマンスカー・MSE(60000形)」は2008年3月に運転を開始しました。
デザインは関西国際空港旅客ターミナルビルを手掛けた岡部憲明氏によるものです。
東京メトロ千代田線内に乗り入れ、初めて地下鉄を走る特急列車として注目を集めています。
主に、大手町方面~本厚木間を結ぶビジネス特急という位置付けですが、休日は北千住~箱根湯本間などを結ぶ観光特急として活躍しています。
「ロマンスカー・VSE(50000形)」
7代目の新型特急「ロマンスカー・VSE(50000形)」は、2005年3月に運転を開始しました。
この車両のデザインも岡部憲明氏によるものです。
室内高を、従来のロマンスカーより45cm高くして、風景が楽しめる展望席を設置したほか、ダイナミックな眺望が楽しめる連続窓を採用するなど、乗り心地を向上させるさまざまな技術を採用しています。
「通勤型1000形(赤)車両」
小田急の1000形は1988年から1992年にかけて196両が製造された通勤電車です。
このうちの4両編成4本は箱根登山鉄道の新型車両「アレグラ号」と同じ赤色に変更され、主に箱根登山鉄道の小田原~箱根湯本の間で営業運転を行っています。
特徴のある路線
小田原から箱根湯本間はわずか4駅しかない短距離路線ですが、この路線には興味深い特徴がたくさんあります。
いくつかご紹介しましょう。
三線軌条の謎
昔は小田原駅から箱根湯本駅までの路線は、箱根登山電車と小田急の電車が双方とも走っていました。
ちなみに、箱根登山電車と小田急の電車は車輪の幅が異なります(箱根登山電車:広軌、小田急:狭軌)。
この異なる車輪幅の電車を同時に走らせる方法として、日本でも珍しい「三線軌条」という3つのレールを並行させる方式を取っていました。
この三線軌条は小田原から箱根湯本まで続いていました。
しかし、この方式だと二両編成の箱根登山電車と編成数の多い小田急の通勤電車では輸送能力に差があり効率が悪い上、三線軌条という特殊な方式のため、維持コストもかかっていたのです。
そこで、輸送力の効率化を図るという観点から、2006年に小田原駅から箱根湯本駅の一駅手前の入生田駅まで狭軌で統一されることとなりました。
ちなみに、箱根登山電車の車庫は入生田駅構内にあります。
もし、小田原駅〜箱根湯本駅までを狭軌としてしまうと、箱根登山電車が車庫に入ることができません。
ですので、現在は入生田駅〜箱根湯本駅の一区間のみ三線軌条となっています。
風祭駅の過去
昔、「風祭駅」は箱根登山電車の最大3両編成までがかろうじてホームに収まるくらい、ホームの長さが短い駅であったため、その後乗り入れてきた小田急の通勤電車は一部のドアしか開けられないという特殊な駅でした。
開閉方法も特殊で、駅員や車掌が一部車両の非常用のドアコックを操作して手動で開閉していました。
非常用ドアコックによるドア扱いが毎日行なわれていたのは、日本の鉄道駅ではここだけでした。
その後、2007年から始まったホームの延長工事の末、2008年3月より正式に新ホームの運用を開始。この日から、小田原〜箱根湯本間の列車はすべて小田急の通勤電車(4両編成)となったため、ドアの非常扱いも終了となりました。
登山電車のカフェ
風祭駅近くの鈴廣蒲鉾本店内に2019年9月、「えれんなごっそCAFE107」がオープンしました。
引退した箱根登山電車「モハ1形107号」を迎えたCAFEでは、鈴廣オリジナルブレンドコーヒーや、箱根百年水を使った「地ビール」、ここでしか味わえない「登山電車ケーキ」や「かまぼこピンチョス」を食べることができます。
箱根湯本駅の楽しみ方
それでは、次のページで箱根登山電車の始発駅である箱根湯本駅の特徴などをご紹介していきましょう。
[…] 【祝・運行再開】箱根を120%楽しむ方法をお伝えします!箱根登山鉄道編その1【徹底ガイド】 このブログでは、日本でも有数の観光地、箱根への旅行を控えているあなたのために、箱 […]