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【富士屋ホテル見学】箱根を120%楽しむ方法をお伝えします!箱根登山鉄道編その4

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箱根は日本有数の温泉地だということは皆さんご存知ですよね。

しかし、箱根の魅力は温泉だけではありません。

箱根の温泉や自然を楽しむためのツールが素晴らしいと言えます。

箱根は車がなくても公共交通だけで大体の観光地を周ることができます。

たとえば、

  • 登山電車
  • ケーブルカー
  • ロープウェイ
  • 海賊船

など、様々な楽しい乗り物に乗りながら、観光スポットを周ることができるのです。

また、洗練された美術館やカフェ、旅館が点在しており、温泉街を歩くだけで楽しくなるスポットがたくさんあります。

箱根は日常生活に疲れた現代人を心身ともに癒してくれる素晴らしい観光地です。

このブログでは、日本でも有数の観光地、箱根への旅行を控えているあなたのために、箱根の旅が120%楽しめるポイントをお伝えします。

是非とも、最後までお付き合いください。

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宮ノ下温泉街を歩く

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宮ノ下駅から細い道を下ると、国道1号線に合流します。

そこからさらに国道1号線を歩くと、左側に明治建築のモダンな建物が姿を表します。

この建物こそ、明治11年創業の老舗、富士屋ホテルです。

正月の箱根駅伝でも中継地点として使われる箱根のランドマーク的な存在です。

現存する本館は、屋根本体の先を丸く盛り上げた破風を取り入れた和洋折衷の木造建築で、日本の登録有形文化財ともなっています。

建物の前に立つと、ジブリの「千と千尋の神隠し」に登場する油屋のようです。

この富士屋ホテル、耐震工事に伴う約2年3カ月の休館の後、2020年7月にリニューアルオープンしました。

ここでは、リニューアルオープン前の富士屋ホテルについてお伝えしたいと思います。

このホテルは宿泊しなくとも館内を見学することができます。

しかも、その館内に展示されているものは、貴重な品ばかりです。

ここにいるだけで箱根の歴史を感じることができます。

富士屋ホテル内部へ

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それでは、富士屋ホテルの内部を見学していきましょう。

明治時代にタイムスリップしたようですね。

富士屋ホテルの全体図です。

敷地はかなり広大なようです。

国道1号線を跨いでしまっています。

富士屋ホテルが箱根を作り上げてきたという歴史がここにも現れていますね。

このホテルは結婚式もできるようです。

チャペルもオシャレですね。

上部のステンドグラスが富士屋ホテルそのものです。

いい思い出になりそうですね。

ここは待合室ですね。

歴史上の有名人もこの部屋を利用したのでしょうね。

少し奥に進んだところに室内プールがありました。

なんともクラシックな雰囲気ですね。

ホテルの室内プールでは日本初とのことです。

壁に掲げられている絵がレトロな雰囲気を醸し出しています。

背景に描かれた富士山や、天女の女性など、ここにも和洋折衷が取り入れられています。

資料館に入ります。

3代目山口正造の胸像が入り口にありました。

ここは過去、富士屋ホテルで使われていた各種ツールが展示されています。

昭和29年、米軍接収解除後の一般営業再開時のポスターです。

創業90周年時の箱根登山鉄道記念乗車券です。

箱根湯本直通運転25周年記念乗車券も展示されていました。

無料でここまで見学できるなんて、本当に太っ腹ですね。

今度はぜひ、ここに泊まりに来たいと思います。

帰り際に宮ノ下駅の近くに設置されていた富士屋ホテルの看板を見つけました。

味のある案内図ですね。

外国人にも分かりやすく作られていました。

宮ノ下から小涌谷駅へ

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さて、宮ノ下駅に戻ってきました。

ここから、再び箱根登山電車に乗って強羅駅を目指します。

宮ノ下駅を出発した登山電車は、右手に先ほどの富士屋ホテルを下に見ながら、80‰の勾配を登っていきます。

そしてその後、半径40mの右と左カーブが連続した後に、国道1号線の踏切を通過し、小涌谷駅に到着します。

箱根のランナーを電車が待つ踏切

小涌谷駅前には国道1号線を跨ぐ踏切があります。

(Wikipediaより引用)

この踏切ですが、お正月の箱根駅伝では、ランナーの通過を電車が待つことでも有名ですよね。

国道が交差している点からも分かるように、小涌谷駅は箱根の交通の要所でもあるのです。

1916年(大正5年)の路線変更

当初は宮ノ下駅から400m弱、強羅寄りに「富士屋ホテル」という停留所を造る計画でした。

富士屋ホテルは明治11年、創業者である山口仙之助が江戸時代よりこの地で営業していた「藤屋旅館」を買い取り、箱根で最初のホテルとして営業を開始、明治26年に外国人専用ホテルとして運営を続けました。

その後、富士屋ホテルは箱根でも有力な宿泊施設となっていきます。

創業者、山口仙之助は箱根の発展に力を注ぎ、私費で道路を開いたり、水力発電の会社も立ち上げました。

そして、3代目の山口正造1914年(大正3年)から乗合バスの運行も始めています。

そのような経緯により、乗客争奪という面から「富士屋ホテル」という停留所はなんとしても開設し、登山鉄道に外国人観光客を呼び込みたかったのでしょう。

これは、先ほどの「千人台信号場」が当初「冨士屋別舘」という名称だったことからも想定できます。

当初の路線計画では、この「富士屋ホテル」停留場のさらに先に予定されていた「底倉」停車場を過ぎて蛇骨沢を渡り、すぐに2つのトンネル「底倉トンネル」「ニノ平トンネル」(今の彫刻の森美術館の地下辺り)を80パーミルの急勾配で登って、「二ノ平駅」(今の彫刻の森駅)に至るというルートでした。

ところが、ちょうどこのトンネル内に温泉の水脈があり、近隣の旅館が引き込んでいる温泉に影響が出る懸念が出てきたのです。

その後、1916年(大正5年)の地質調査でも、安全のためにこのトンネルは掘らずに迂回した方が良いとの結論に達しました。

その結果、箱根の山肌に沿って線路を敷いていかねばならず、今のような最大半径30mの急曲線が生まれることになったのです。

そして、「富士屋ホテル」停車場「底倉」停車場の計画は白紙になり、その代わりに「小涌谷」という駅が新設されることになりました。

今でこそ、小涌谷駅は芦ノ湖のある元箱根方面へ向かう乗客の重要な乗り換え駅となっていますが、この小涌谷駅誕生には紆余曲折があったのです。

このような経緯があって、宮ノ下駅を出た登山電車はいきなり80‰の急な坂で蛇骨沢の上流を渡りきり、その後山肌を縫うように急カーブを連続させるというルートになりました。

201910月、台風19号による長期運休

2019年(令和元年)の台風が箱根町を襲い、箱根登山鉄道の路線にも大きなダメージを与えました。

ダメージが大きかったのは、

①大平台駅から千人台信号場にある「大平台隧道」の強羅側出口から「大沢橋梁」にかかる部分に発生した土砂崩れ

②蛇骨沢の崖崩れによる「蛇骨陸橋」の崩壊

③小涌谷踏切手前の線路の路盤流出

特に「蛇骨陸橋」については、法面の調査、補強工事を行った上での陸橋の修復工事という流れであったため、修復に相当な期間が必要となりました。

奇しくも、この被害箇所の多くが1916年(大正5年)にルート変更を行った箇所でした。

被害が発生した当初は、復旧が2020年の秋以降と見られていました。

ただ、さまざまな理由が重なり、想定よりも3ヶ月以上も早く復帰することができました。

これは、冬場に見込まれていた積雪が無かったという幸運以外にも、地元住民の協力を得て、夜間も工事を続行できたこと、資金面の調整を含め、国土交通省の対応が早かったことがあったようです。

特に、近年の大雨における広島県の線路被害の復旧対応などのノウハウが構築されていたことが大きかったといいます。

それでは、小涌谷駅から引続き登山電車に乗って、今度は彫刻の森駅へ向かいましょう。

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